本の感想・レビュー
ザリガニの鳴くところ

ザリガニの鳴くところの感想・レビュー

ディーリア・オーエンズ/友廣 純

早川書房

ISBN: 9784150415198

読者の感想・読書記録

ブックミーに投稿された公開の読書記録です。感想はそれぞれの読者の意見です。

74さん

タイトルからして興味をそそられるこの小説を本屋で何度も目にしながら手に取るのを躊躇っていたわけだが、このSNSに投稿していた誰かの感想に背中を押されてついに読む機会を得た。まずはその人に謝意を示したい。 本作における自然描写は動物学者である作者ディーリア・オーエンズ女史の知識と経験に基づいており、舞台となる湿地の息遣いをじかに感じるようである。物語はミステリ、成長、ロマンス、差別などの要素を孕み、それ故に色んな方面から読者の感傷を引き立てる。作中に曰く「詩は人に何かを感じさせる」。少なくとも自分には文章を読むうちに自らと照応して感じいるものがあった。とりわけ孤独を愛し、孤独に苛まれたものとしては。 強調されるのは二面性で、それは自然の法則として最後まで作品についてまわる。物語の結末をどう考えるべきか、わたしの中の天秤は未だにそれを決めかねているのだが、それでもこの本は自分が人生で出会った素晴らしい一冊のうちに数えられることだけは請け負うつもりだ。

元の読書記録を見る
たけさん

湿地の息づかいに包まれながら読了。 読み進めていく時間に幸せを感じるほど素晴らしい作品だった。読み終わってすぐには言葉にするのが難しいと思ったほど、心の奥深くにこの作品は入り込んでくる。 6歳から独り生きていくしかなかったカイアのすべて。 孤独、寂しさ、人恋しさ。 つかの間の幸福に浸り、浸りきったからこそ顔を上げた時の虚しさ。そういったものがまざまざと映し出されていた。けれど最後に残るものが虚ろであるのか、安息であるのか、それを知らずには本を閉じられないと思った。 それほどに私はカイアが好きだ。彼女の孤独ごと、私は彼女のことが好きだ。

元の読書記録を見る
も。さん

自然学、人種差別、恋愛、家族など沢山の話が絡み合ってあっという間の500ページ。 孤独の中湿地で生き抜いたカイアのお話、最後のページは脱帽... 切り捨てて破り捨てたかった、そんなお話でした。

元の読書記録を見る

あなたの感想も、読書仲間へ

ブックミーで読んだ本を記録して、感想を共有できます。

ブックミーアプリをダウンロード