あの有名な3億円事件の裏側。 金欲しさの犯行ではなく、社会へのメッセージだった。緻密な計画を立てる彼らと、巻き込まれるみすずの恋物語。
元の読書記録を見る初恋の感想・レビュー
中原みすず
新潮社
ISBN: 9784101354514
読者の感想・読書記録
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三億円事件に絡めた作品は多数あるそうだが、読書をしない私にとって、はじめましてのジャンル。 ノンフィクションとしながらフィクションを前提としている曖昧さが、文章のリアリティとのギャップをより際立たせている。予備知識がなければタイトルから三億円事件を想像などできない。けれども読みきった時にはこのタイトルが最も端的で最適な言葉だと確信できる内容だった。 その特異性と不明確さゆえに、本だけでなく映画や漫画などで様々な説が唱えられているようだが、三億円事件の裏側の無限の可能性を感じさせられた。事件はあくまで副次的な立場で、みすずと岸の真っ直ぐながら人間の影や思惑が交錯する日々が強く胸を掴んで離さなかった。 本のページ数と内容が比例しないベストオブコスパ最強本。ハッピーエンドでもない、想定外の展開が待ち受けているでもない、それでもどこか感じる読後のぬくもりは、青春を思い起こさせてくれる二人のやりとりのおかげだと思う。
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