再読。初めて読んだ中学生当時は妖魔の折伏などファンタジー描写が面白く、泰麒の愛らしさが印象的だった。しかし今回再読して強く印象に残ったのは戴国の将軍である驍宗だった。 「直截苛烈だが礼を知り道を知る」複数の強い要素をあやうい均衡のもとに崩れず成り立たせているからこそ、彼は「戴国にこの人ありと言われる傑物」なのだと感じた。 読み進めるごとに彼の人物像への理解が深まる作業が面白く、彼の発する台詞が総じて軍人らしく端的で、かつ品のある言葉の言い回しなのが美しいと感じた。 「私は恥をかくことに慣れていない」 「ご自愛なされよ。御代恙なけれと祈念申し上げる」 「ー蒿里、お前が戴にとってもそのように、再生を約束するものであるように」
元の読書記録を見る風の海 迷宮の岸 十二国記の感想・レビュー
小野 不由美
新潮社
ISBN: 9784101240541
読者の感想・読書記録
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泰麒が麒麟として成長していく姿にグッときました。泰麒はいつもかわいいけれど、麒麟として成長する場面はどのシーンも緊迫感があり、読むだけでその重々しさに自分まで緊張したり、胸を打たれたりしました。 泰麒は人間としては10歳。我が子と同い年だと思うと、すぐに王を選ばずに、蓬莱での心の傷が癒えるまでのほほんと汕子や女仙たちと楽しく暮らしてほしかったのが本音です。でもそれだけだと自分に自信が持てないままだったかな。
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