ゆっぱ風の海 迷宮の岸 十二国記
風の海 迷宮の岸 十二国記

風の海 迷宮の岸 十二国記

小野 不由美

新潮社

2012年10月

概要

幼(いとけな)き麒麟に決断の瞬間が訪れる──神獣である麒麟が王を選び玉座に据える十二国。その一つ戴国(たいこく)麒麟の泰麒(たいき)は、天地を揺るがす<蝕(しょく)>で蓬莱(ほうらい)(日本)に流され、人の子として育った。十年の時を経て故国(くに)へと戻されたが、麒麟の役割を理解できずにいた。我こそはと名乗りを挙げる者たちを前に、この国の命運を担うべき「王」を選ぶことはできるのだろうか。

ステータス

読んだ

メモ

2026.8

ゆっぱさんの感想・評価

再読。初めて読んだ中学生当時は妖魔の折伏などファンタジー描写が面白く、泰麒の愛らしさが印象的だった。しかし今回再読して強く印象に残ったのは戴国の将軍である驍宗だった。 「直截苛烈だが礼を知り道を知る」複数の強い要素をあやうい均衡のもとに崩れず成り立たせているからこそ、彼は「戴国にこの人ありと言われる傑物」なのだと感じた。 読み進めるごとに彼の人物像への理解が深まる作業が面白く、彼の発する台詞が総じて軍人らしく端的で、かつ品のある言葉の言い回しなのが美しいと感じた。 「私は恥をかくことに慣れていない」 「ご自愛なされよ。御代恙なけれと祈念申し上げる」 「ー蒿里、お前が戴にとってもそのように、再生を約束するものであるように」

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