本の感想・レビュー
世界99 下

世界99 下の感想・レビュー

村田 沙耶香

集英社

ISBN: 9784087700015

読者の感想・読書記録

ブックミーに投稿された公開の読書記録です。感想はそれぞれの読者の意見です。

Ayumiさん

上巻で目まぐるしく変わる世界が描かれたが、下巻では「イベント」と呼べるような大きな世の中の変化は少なく、それに応じて空子の心理描写や、哲学的な思想が描かれる。 異様なまでに殺菌された世の中は、今すでに世の中に蔓延している「負の感情を外に出すことは恥ずかしい」という風潮に通じるところがある。 搾取される側の人間も、時代の変容によって搾取する側になり得る。人は多面的で、善にも悪にもなり得る。そして脳は記憶を最も簡単に書き換え、マジョリティに順応していく。 途中、若干繰り返しになる描写が多くなり、少し間延びした印象を受けたが、最終章の気味の悪さはさすがだと思った。 グロい描写や性暴力などトリガーアラートが付いているのも納得の内容だが、普段そういった描写を避け、SF小説も読まないわたしでもとても楽しめる読書体験だった。

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にょすさん

合計900ページ近くあったのもあるが、読了感が今までで1番あった気がする。 SFで違う世界のような、でも今の世界と共通点もあるような、そんな気持ち悪い不思議な感覚の本だった。

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