くっぴわたしを離さないで
わたしを離さないで

わたしを離さないで

カズオ・イシグロ/土屋 政雄

早川書房

2008年08月

概要

優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設へールシャムの親友トミーやルースも「提供者」だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちのぎこちない態度……。彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていく。

ステータス

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くっぴさんの感想・評価

2017年ノーベル文学賞を受賞したカズオ•イシグロの代表作 以前、日本のドラマでリメイクされたものを見た事があり、大まかな内容は知っていたが、原作を読んでみてドラマを見た時とはまた違う感情になった。 主人公キャシーのとても穏やかな語り文章で幼少期から31歳の現在までを振り返るなかで、仲良しのルースとトミーとの関係や幼少期を過ごした施設ヘールシャムでの生活が丁寧に描かれており、その中で徐々に明かされる彼らのある使命がとても切なくなんとも胸が苦しくなる。でも彼らに悲壮感はあまりなく、それを受け入れているように思えるが、ある噂を聞いて最後にそれを確かめ実行する姿から、やはり抗いたい気持ちがあるのだと感じた。 医学の進歩が進み、この小説のようなことが現実にも起こらないとは言いきれないことを考えると恐ろしくなる。 悲しい物語だか、描写が静かで美しく引き込まれた。 イギリスのロストコーナー『ノーフォーク』はいつか行ってみたい。 タイトルにもなっているJudy Bridgewaterの『Never Let me go』は実在する曲でYouTubeで聴くことができた。想像してたより華やかな曲だった。 2026年9月2日読了(Audible併用)

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