長いお別れ
中島 京子
文藝春秋
2018年03月09日頃
概要
かつて中学の校長だった東昇平はある日、 同窓会に辿り着けず、自宅に戻ってきてしまい、 心配した妻に伴われて受診した病院で 認知症だと診断される。 昇平は、迷い込んだ遊園地で出会った幼い姉妹の相手をしたり、 入れ歯を次々となくしたり、 友人の通夜でトンチンカンな受け答えを披露したり。 妻と3人の娘を予測不能なアクシデントに巻き込みながら、 彼の病気は少しずつ進行していく。 そして、家族の人生もまた、少しずつ進んでいく。 認知症の父を支える妻と娘たちが過ごした、 あたたかくも切ない、お別れまでの10年の日々。 中央公論文芸賞、日本医療小説大賞のW受賞作!
ステータス
読んだ
メモ
2025.3.13読了
じゅりんこさんの感想・評価
素晴らしかった。小説というものの良さを味わった気がする。一人一人の登場人物が生きていた。読んでいる間、小説の世界と自分の世界を行き来した。読者が死を知るのが、アメリカの孫の校長との面談というのも、とてもよかった。 長いお別れ。ロンググッドバイとは、昇平と同じ職業で、でもずっと若い、そしてアメリカ人の校長の言葉だった。 川本三郎の解説も良かったなあ。 「人間一人が死んでゆくのを支えるのは大変な『仕事』になる」 「二度童」にどわらし、 などの言葉が沁みた。
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