おいしいごはんが食べられますように
高瀬 隼子
講談社
2022年03月24日頃
概要
第167回芥川賞受賞! 「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」 心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。 職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。 ままならない微妙な人間関係を「食べること」を通して描く傑作。
ステータス
読んだ
abcmisuzuさんの感想・評価
やりたくない。けどやらなきゃいけない。そういうことにどう向き合うか、という話だと思った。 生きているとご飯を何度も何度も食べないといけない。面倒くさい。でもお腹がすく。地獄。 本が好きだったけど、将来のために経済学部に入る。辟易としているけれど、誰かやらないと回らないから仕事をする。嫌悪感を感じているのに、性的に魅力を感じてしまう。 二谷さんの、やりたくないものをやらないといけない辛さがひしひしと伝わってきて、それによって大事な感性が磨耗されてく姿に吐きそうになった。 芦川さんは対照的に、やりたくないならやらないふてぶてしさを持っている。そんな姿は、感情を殺してタスクをこなす人から見るとイライラするだろう。やらない選択肢を取れるその鈍感さと、許されてしまう弱さを武器にする力。 カップラーメンばかり食べている人に、ちゃんとしたもの食べなよって反射的に言ってしまいそうになるけれど、それは攻撃にもなりうるんだなと思った
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