ある男
平野 啓一郎
文藝春秋
2021年09月01日
概要
弁護士の城戸はかつての依頼者・里枝から奇妙な相談を受ける。彼女は離婚を経験後、子供を連れ故郷に戻り「大祐」と再婚。幸せな家庭を築いていたが、ある日突然夫が事故で命を落とす。悲しみに暮れるなか、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実が…。愛にとって過去とは何か?人間存在の根源に触れる読売文学賞受賞作。
ステータス
読んだ
ヒトミさんの感想・評価
平野啓一郎の世界にもう一度入りたくて手に取った作品。読み心地はやっぱりしっくり来るけれど、共感を覚えるには今の自分ではまだ経験不足だと感じた。人を愛するのにその過去を知る必要があるのか、また、必ずしもその人間の口から語られる過去というのが事実であるのか、それを詮索することの意味、というのは考えるのが面白かった。 自分の人生が、誰かの人生と交換可能なら、自分は交換するんだろうか、絶対に手放したくないと思えるような人生になっているだろうか。 例によって読了後に映画も観てみたが、賛否両論あると思うけれど、核となる部分だけに時間を割いて丁寧に描かれていたのは良かったと思った。
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