斜陽
太宰 治
新潮社
2003年05月
ステータス
読んだ
⋆⭒˚.⋆𝜗𝜚さんの感想・評価
父は太宰治が好きで、子どもの頃から耳にタコができるほど太宰治の話を聞かされていた。その度「太宰治は学生のうちに読んでおいた方がいい」と言っていた。 小学生の頃、一度人間失格を読んだことがあったが、そのときは内容をうまく理解することができず、それ以来しばらく太宰治の作品を読んでいなかったけど、斜陽を読んで、父が言っていた言葉の意味が少し分かった気がした。それに自分が成長したからか、太宰治の文章はとても読みやすく、分かりやすい文体だと感じた。 斜陽を読んで、時代が変わることで人の生き方や価値観も大きく揺らいでいくように感じた。 かず子は苦しい状況の中でも、自分の意思で生きようとしていた。その姿は、ただ没落していくだけではなく、新しい時代を生きようとする強さのようにも思えた。 弟の直治には太宰治を感じた。社会に上手くなじめず、自分の弱さを抱えて生きていたところや、太宰治自身も裕福な家で育っていたところなどが重なっているような気がして、それによりリアルさがでている気がして、太宰治という作家を少し近くに感じた。
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