アウトサイダー
H・P・ラヴクラフト/南條 竹則
新潮社
2022年07月28日
概要
廃城をさまよう天涯孤独の男。彼はそこで何と遭遇したのか(表題作)。ランドルフ・カーターは、二百年ぶりに発見された銀の鍵と共に消息を絶つ(「銀の鍵」)。冥き伝承の蟠る魔都アーカム。ギルマンの棲む屋根裏部屋で起きた、人智を超越した事件(「魔女屋敷で見た夢」)。唯一無二の光芒を放つ作品群から、おぞましくも読む者の心を掴んで離さぬ十五編を訳出。これがラヴクラフトの真髄だー。
ステータス
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メモ
p13 影、深い孤独の中で、光への憧れ 驚いた蝙蝠たちが、翼の音立てずに、飛び立つのが不気味だった。だが、それ以上に恐ろしいのは、私の進みの鈍さだった。 p15 かつて経験したことのない純粋な恍惚感が湧き上がった。 すべての衝撃のうちで最も悪魔的なのは、奈落の底のように思いがけず、グロテスクなまでに信じがたいものの衝撃である。 p.16 自分が体験しているのが狂気なのか、夢なのか、魔法なのかがわからなかった p17 まごつかせた p21 忘憂薬(ネペンテス)は私を…
p13 影、深い孤独の中で、光への憧れ 驚いた蝙蝠たちが、翼の音立てずに、飛び立つのが不気味だった。だが、それ以上に恐ろしいのは、私の進みの鈍さだった。 p15 かつて経験したことのない純粋な恍惚感が湧き上がった。 すべての衝撃のうちで最も悪魔的なのは、奈落の底のように思いがけず、グロテスクなまでに信じがたいものの衝撃である。 p.16 自分が体験しているのが狂気なのか、夢なのか、魔法なのかがわからなかった p17 まごつかせた p21 忘憂薬(ネペンテス)は私を鎮めたものの、私は 常に自分が局外者(アウトサイダー)であることを承知しているからだ。 p32 麻薬か、譫妄(せんもう)状態の恐るべき幻覚の中でのことに違いない。 p35 空想が、現実の光景に溶け込んだのがいつだったか、正確にはわからない p38 自然史に関して示された。この寡黙さ p42 あまりにもケタ外れで測り知る術もない古さ p45 人間のあらゆる考えを、はるかに超えて、静寂な、厭らしい、未知の眠れぬ時しか信じることのできないものだった。 p51 目にした事は、決して語ることができない。言葉による象徴や暗示の手段がないからだ。 p53 いとも、狂わしく、伝達不可能な種類の知覚が帯び、正しく押し寄せた。 p55 その時々で異なる場所を見ているようだった。 p58 知識と哲学の狂った野望 p74 ほとんど何も書き残されていない。 p108 人間と歳をとって弱くなると、倍もとっつきにくくなるものだ。 誰も覚えていない遠い若かりし日に、これよりずっと血湧き肉踊る出来事をたくさんみてきたに違いない。 p133 世人は現実を崇拝して、子供時代と無垢の秘密を 投げ捨てた時 p152 君の物語では、しばしば結末に至ると、凄絶な光景や音響に主人公の心身が麻痺して、自分の体験を語る気力も、言葉も連想観念も失くしてしまう。 p214 正常な人間なら、反撥(はんぱつ)と恐怖しか感じ ない暗黒の領域 p246 すなわち人は、人間が手に入れる事は ありそうもない数学的知識を与えられれば、故意 に地球から他のいかなる天体へも、それが宇宙の綾(あや)の中に無数に存在する特異点の1つに位置していれば、 足を踏み入れることができるというのだ。 p269 ある霊妙な渦巻の異様な曲線と螺旋をなぞって進んでおり、その渦巻と螺旋は考え得るいかなる宇宙の物理学にも、数学にも知られていない法則に従うのだと。 p302 宇宙的恐怖(コズミック・ホラー) の一面を 表している
読切隊さんの感想・評価
独特な言い回しや漢検1級ものの漢字が出るわで 慣れるのに少しかかってしまった。 恐怖という感情の幅のある文章表現や奇々とした生物はどれも幻想的。 踏み込んではいけない領域にはいっていく 主人公の未知への緊張感が伝わり読むほどに 引き込まれていく。 解説にあった "「宇宙的怪奇」コズミック・ホラー" という言葉を体現した様な内容だった。 果たしてこの宇宙的怪奇という種類の話が この作者以外に当てはまるものがあるのか?
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