掏摸(スリ)
中村 文則
河出書房新社
2013年04月09日頃
概要
東京を仕事場にする天才スリ師。ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎ーかつて仕事をともにした闇社会に生きる男。木崎は彼に、こう囁いた。「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。逃げれば、あの女と子供を殺す」運命とはなにか、他人の人生を支配するとはどういうことなのか。そして、社会から外れた人々の切なる祈りとは…。大江健三郎賞を受賞し、各国で翻訳されたベストセラーが文庫化。
ステータス
読んだ
たけさんの感想・評価
スリを生業とする男が、押し込められた暗がりの中で静かにもがく話。 読んでいる間ずっと胸が苦しかった。 支配される側の登場人物たちすべてが、助けてくれとはもはや口にすることもできない袋小路に立たされているような閉塞感。 その合間に駆け抜ける、スリを成し遂げた時の痺れるような快感が、読み手にまで伝わってくる。
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