悪童日記
アゴタ・クリストフ/堀 茂樹
早川書房
2001年05月23日頃
概要
戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理ー非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に感動の嵐を巻き起こした、ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作。
ステータス
読んだ
たけさんの感想・評価
双子の「ぼくら」の疎開先は、魔女と呼ばれるおばあちゃんの家だった。「ぼくら」は心を殺す術を覚える。「ぼくら」は生き抜く術を覚える。「ぼくら」はあらゆるものから奪われない術を身につける。「ぼくら」は奪われるものたちの姿を目に焼き付ける。「ぼくら」は。 世の中面白い本がありすぎて困る。改めてそう思わせてくれる本だった。 内容はえげつない。これは「悪ガキ日記」ではない。「悪童日記」だ。胸やけするほどの混沌とエゴと悪意。人間の成れの果ての姿を、安堵できる環境で『眺める』立場にある読者である自分。えげつなさに愉悦を感じてしまう自分に恥じ入ってしまった。
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