チェスをする女
ベルティーナ・ヘンリヒス/中井珠子
筑摩書房
2011年02月
概要
伝統的な考えや暮らしを当然と受け入れてきた女性が、突然目覚めて才能を開花させ、外の世界に歩き出していったらどうなるのだろう。エレニは自分で最悪の事態を覚悟する。数々の読者賞を受賞し、映画化されたフランスの小説。
ステータス
読んだ
gamemakerKさんの感想・評価
最初何にも期待せずに「チェス」とタイトルにあったので反射的に読んでみたのだが、いやあ面白かった。ギリシャのとある島にあるホテルの従業員である40代の普通の女性が、チェスを覚えて強くなって・・・という骨格の話だ。時間は静かに流れる。ただ、チェスを覚えるということがなんというか島の何かを壊すことになるようで(これが根本的に理解できなかったのだが)、旦那が一人で大騒ぎするということくらいか。おい旦那落ち着けよ、と突っ込みながら読み進めつつ、島の人がみないい人であることに心暖かくなるという最高の読後感。 ・・・このお話のもう一つの素晴らしいところは、たまに出てくる料理の描写がとてもおいしそうだということである。「パクラヴァ」というお菓子が出てくるところを読むといつも何かつまみたくなるんだな。訳者の力量にもよるところが大きいんだろうけどね。
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