Ayumi春のこわいもの
春のこわいもの

春のこわいもの

川上 未映子

新潮社

2022年02月28日頃

概要

こんなにも世界が変ってしまうまえに、わたしたちが必死で夢みていたものはーー。感染症大流行前夜の東京ーー〈ギャラ飲み〉志願の女性、ベッドで人生を回顧する老女、深夜の学校へ忍び込む高校生、親友を秘かに裏切りつづけた作家……。東京で6人の男女が体験する甘美きわまる地獄巡り。これがただの悪夢ならば、目をさませば済むことなのに。『夏物語』から二年半、世界中が切望していた新作刊行!

ステータス

読んだ

Ayumiさんの感想・評価

パンデミック目前の日本で生きる人々の短編集。 その「パンデミック」というテーマがどれほど物語に影響しているかと言われると、あんまり関係ないのかなと思う物語もあるのだけど、総じて不穏な空気、人間の狡さや弱さ、生と死みたいなものを考えさせられるお話だった。 「青かける青」の『戻れない場所がいっせいに咲くときが、世界にはあるね』という一文のそこはかとない愛しさにしばし呆然とした。 結論のないふわっとした短編なので好き嫌いは分かれそうだけど、わたしは川上未映子さんの紡ぐ言葉が好きで、当たり前なことをこんなに詩的に捉えられる彼女の感性にうっとり憧れてしまうのでした。

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