本の感想・レビュー
春のこわいもの

春のこわいものの感想・レビュー

川上 未映子

新潮社

ISBN: 9784103256267

読者の感想・読書記録

ブックミーに投稿された公開の読書記録です。感想はそれぞれの読者の意見です。

Ayumiさん

パンデミック目前の日本で生きる人々の短編集。 その「パンデミック」というテーマがどれほど物語に影響しているかと言われると、あんまり関係ないのかなと思う物語もあるのだけど、総じて不穏な空気、人間の狡さや弱さ、生と死みたいなものを考えさせられるお話だった。 「青かける青」の『戻れない場所がいっせいに咲くときが、世界にはあるね』という一文のそこはかとない愛しさにしばし呆然とした。 結論のないふわっとした短編なので好き嫌いは分かれそうだけど、わたしは川上未映子さんの紡ぐ言葉が好きで、当たり前なことをこんなに詩的に捉えられる彼女の感性にうっとり憧れてしまうのでした。

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