モルヒネ
安達千夏
祥伝社
2006年07月
概要
在宅医療の医師・藤原真紀の前に、元恋人の倉橋克秀が七年ぶりに現われた。ピアニストとして海外留学するため姿を消した彼がなぜ?真紀には婚約者がいたが、かつて心の傷を唯ひとり共有できた克秀の出現に、心を惑わせる。やがて、克秀は余命三ヶ月の末期癌であることが発覚。悪化する病状に、真紀は彼の部屋を訪れた…。すばる文学賞作家が描く、感動の恋愛長編。
ステータス
読んだ
メモ
3/16 読了
カキささんの感想・評価
痛い、痛みが伝わる 幼少期のシーンが本当に辛い 姉はお母さんのところに行けたのか、水に溶けるように、水に還るように 「ぐあいがわるいひとは、おとなしくねてなさい」 いつでも死ねるように医者になった。本当に辛い。 もう会えない、なんで彼なんだ、なんで私じゃないんだ、苦しい辛い。 「あらゆる苦痛からふたり同じ速度で遠ざかるだろう」 泣いてることがバレないように。死が近いせいで生を感じることが苦しくなる。この体が、動かなくなるのか、私を想えなくなるのか、私には頬を濡らすことしかできない。 「モルヒネは、耐えがたい苦痛を取り去り、患者を楽に生かすためにある。だが、もし、生きてあることそれ自体が苦しみであるなら、医師は、どのようにしてその患者の力になればいいのだろう。」
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