統合失調症の一族
ロバート・コルカー/柴田 裕之
早川書房
2022年09月14日頃
概要
「息子がまた一人、精神に異常を来した」第二次大戦後、ギャルヴィン一家は空軍に籍を置く父親の都合でコロラド州コロラドスプリングズに移り住むことになった。ベビーブームを背景に12人の子宝に恵まれた一家であったが、1970年代半ばには、ギャルヴィン家の子供のうち6人が統合失調症と診断された。厳格な父母によって育てられた容姿端麗で運動能力の高い息子たちは、なぜ次々に精神疾患に見舞われたのか。一方で、サイコセラピーと抗精神病薬による薬物療法が主流だった当時、遺伝的側面から統合失調症の原因究明や治療・予防法の発見を目指す研究者たちがいた。彼らはギャルヴィン家の人々と出会い、血液検査などを通じて、統合失調症にかかわる遺伝子をひとつずつ突き止めていくー。精神医療研究に多大な影響を与えた一家の姿を通して「病」と「人間」の本質を問い、各メディアの年間ベストブックを総なめにしたノンフィクション。
ステータス
読んだ
みゃーさんの感想・評価
やっと読み終わった! 長い長い一家の話を読んだ末の最後の章が気に入ったのでわりと満足。 正直、研究者たちの運命というか因縁めいた部分が強く印象に残った。 一家の話は、誰が誰だか覚えられないし、ひとつひとつのエピソードが断片的というか、脈絡もなく出てきたりして、読むのが大変だった。 この話を完全なる他人事として興味深く読める境遇にいることに感謝してしまった。女性陣が強すぎる。 子どもの頃から薬物だとかセラピーだとかが普通に身の回りに存在するらしいアメリカに対して、多少お近づきになりたくない感というか、日本でもこれが当たり前になるなんてことは起こってほしくないなーと思う一方で、富豪の人たちが病気の研究などを支援するような社会はとても羨ましいと思った。 翻訳の文体とは…ということもついでに考えされられた。翻訳書をなんとか最後まで読みきれたという自信を持てたのと、できれば翻訳に頼らず読めるようになりたいという気持ちになったのも追加。
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