蹴りたい背中
綿矢 りさ
河出書房新社
2010年08月03日頃
概要
“この、もの哀しく丸まった、無防備な背中を蹴りたい”長谷川初実は、陸上部の高校1年生。ある日、オリチャンというモデルの熱狂的ファンであるにな川から、彼の部屋に招待されるが…クラスの余り者同士の奇妙な関係を描き、文学史上の事件となった127万部のベストセラー。史上最年少19歳での芥川賞受賞作。
ステータス
読んだ
のぶさんの感想・評価
綿矢りさ、好き。 解説者曰く、感覚が鋭い。確かにそうだと思う。冷えたにな川の部屋からベランダに出るシーン。夏だと思った。鮮やかで爽やかな夏ではなく、だらっとした夏。季節をこんな風にかけるのって羨ましいなあ。 にな川が気づいていないはずないのに、なんで蹴られたことを確かめないのだろう。自分の世界に関係ないから? 長谷川はクラスに馴染めない。馴染もうとしない。自分の高校時代を振り返ると、長谷川ほどではなかったけどこんな日、こんな時期もあった。人間の趣味が良い、という皮肉。もやもやするけど、鬱屈とした精神はあの頃にしか経験できなかったのかと思うと懐かしい。気高いのかな。実際自分が長谷川の状況ならかなり苦しいとは思うけれど、なにか惹かれるところがある。
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