ゆっぱ月の影 影の海(下) 十二国記
月の影 影の海(下) 十二国記

月の影 影の海(下) 十二国記

小野 不由美

新潮社

2012年07月

概要

「わたしは、必ず、生きて帰る」──流れ着いた巧国(こうこく)で、容赦なく襲い来る妖魔を相手に、戦い続ける陽子。度重なる裏切りで傷ついた心を救ったのは、〈半獣〉楽俊(らくしゅん)との出会いだった。陽子が故国へ戻る手掛かりを求めて、雁国(えんこく)の王を訪ねた二人に、過酷な運命を担う真相が明かされる。全ては、途轍(とてつ)もない「決断」への幕開けに過ぎなかった!

ステータス

読んだ

メモ

2026.8

ゆっぱさんの感想・評価

上下巻を通しての感想 主人公と一緒に旅をし、そして読後には今日、そして明日への確かな一歩を踏み出せるような作品。 異世界からやってきた金髪イケメンに女子高生が連れ去られるという、鉄板少女漫画な展開かと思いきや、そんな甘い世界じゃない。 主人公に怒涛のように押し寄せる苦難。異世界なのに、あまりにもリアルすぎる。なぜなら、人生で苦難に遭う時期とは、大体これでもかと重ねて押し寄せてくる気がするから。 希望をもっても挫かれる。今まで自分が大切に持っていたものが崩れる。意味がなかったと気付く。これまでの人格なんて消え去ってしまうレベルに余裕なんて無くなる。「生きる」ために獣のようにただ毎日をやり遂げる。そして気付いた頃には自分という人間の輪郭は溶けている。 そんな中で、希望となるのは他人でも新しい状況でもない。自分自身がどうあるかまず自分で決めることなのだと、この作品を読んで改めて思う。 「バカをやって、それが自分の損になるだけだとわかってても、人はあえて罪に踏み込むことがある。人は愚かだ。苦しければ尚、愚かになるってことだな。」 「どっちを選んでいいか分からないときは、自分がやるべきほうを選んでおくんだ。そういうときはどっちを選んでも必ずあとで後悔する。おなじ後悔するなら、少しでも軽いほうがいいだろ」

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