あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
汐見 夏衛
スターツ出版
2016年06月28日頃
概要
親や学校、すべてにイライラした毎日を送る中2の百合。母親とケンカをして家を飛び出し、目をさますとそこは70年前、戦時中の日本だった。偶然通りかかった彰に助けられ、彼と過ごす日々の中、百合は彰の誠実さと優しさに惹かれていく。しかし、彼は特攻隊員で、ほどなく命を懸けて戦地に飛び立つ運命だったーー。のちに百合は、期せずして彰の本当の想いを知る…。涙なくしては読めない、怒濤のラストは圧巻!
ステータス
読んだ
Lさんの感想・評価
話題の作品としてだいぶ前に買ったけれど、受験期ともなり全く読まず、何ヶ月か熟成させてから読み始めた。 友達からは「感動して、朝の読書中に思わず泣いた」と聞いていた。それを聞いて驚き、手に取った。 最初の方は、ああよくあるタイムスリップしてしまった系かなとかなんとも酷い感情を持っていた。読み進める内、だんだん感情移入してしまった。 今見ている朝ドラも戦時中かつ大切な人が戦争に行って亡くなってしまい、大きな悲しみが絶えないそんな日々が描かれているところ。 主人公の百合は現代的な考えを持ってタイムスリップした。だからこそ、戦時中と現代のギャップも大きく見えた。この百合と同じ様に好きな人に行って欲しくない気持ちを持った人が大勢いたであろうことを描き、風化させない様にという思いを持った作者のその考えに私は共感する。みんながみんな戦争に全面的に協力していたか、というとそうではない気がすると思った。大切な人に行ってほしくない、もっと同じ時を過ごしたい、死にたくないだったり。人の命が一番尊いものだと思った。 昨今戦争が各地で起こっている中、戦争が私たちの生活に良くも悪くもどんな影響を与えるのか、勝つだけが果たしていいことなのか、負けるのが悪いことなのか、人の命はなにかのためだけにしかないものなのか、ましてや戦争とはしてもよいものなのか今一度考えさせてくれるそんな本だった。
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