思いわずらうことなく愉しく生きよ
江國香織
光文社
2007年06月
概要
犬山家の三姉妹、長女の麻子は結婚七年目。DVをめぐり複雑な夫婦関係にある。次女・治子は、仕事にも恋にも意志を貫く外資系企業のキャリア。余計な幻想を抱かない三女の育子は、友情と肉体が他者との接点。三人三様問題を抱えているものの、ともに育った家での時間と記憶は、彼女たちをのびやかにするー不穏な現実の底に湧きでるすこやかさの泉。
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メモ
熊木は男の人だから。男のひとというのは物がわからないようにできているのだ。 人は何のために生きているのか、というのが中心のテーマで、育子はそれを、てっぺんにピグレットのついたボールペンで綴った。 人生は考え抜くものじゃなく、生きるものなのよ 治子は小さくため息をつき、でも、と考えて1人で微笑む。でも、すくなくともあたしにはやるべき仕事があり、サラミの皮を剥いてくれる男もいる。 彼がわたしにではなくて、わたしに彼が必要なの 危険なのはあたし、あたしの自制心の方 せ…
熊木は男の人だから。男のひとというのは物がわからないようにできているのだ。 人は何のために生きているのか、というのが中心のテーマで、育子はそれを、てっぺんにピグレットのついたボールペンで綴った。 人生は考え抜くものじゃなく、生きるものなのよ 治子は小さくため息をつき、でも、と考えて1人で微笑む。でも、すくなくともあたしにはやるべき仕事があり、サラミの皮を剥いてくれる男もいる。 彼がわたしにではなくて、わたしに彼が必要なの 危険なのはあたし、あたしの自制心の方 せっかくこんなに上手く行ってるのに、やんだって結婚なんて言い出すの?びっくりしちゃうわ。 ワット数はおなじなのに、わたしが替えたときより玄関があかるいわ 正確にはデートの約束ではなく、家まで送ってもらう約束、だったが育子には大差がない。
19さんの感想・評価
江國さんの小説は文章が綺麗であり、納得でき、共感できるシーンが多い。 社会的なデートをした。 っていう文章。 社会的なデートをしないといけないこともわかってる。でも、非社会的なデートに心が躍る私はまだ子供なのだろうかと。 正確にはデートの約束ではなく、家まで送ってもらう約束、だったが育子には大差がない。 私もそうと共感。 心躍るデートはこちらの方。 記憶は冷凍された食品のようなものだ、 綺麗すぎる記憶は冷凍食品みたいにたべてなくなってしまったらいいのに。 綺麗すぎる記憶は、大切にしすぎてしまうから。
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