あまりにもよくて、ゆっくりゆっくり読んだ。 チャウシェスクという独裁者のこと、考えたことなかった。その独裁下で生きるルーマニアの人のことも。 でもこの本の素晴らしさはそんなことじゃない。とても個人的な、自分の胸に隠しているようなことに、響いてくる文章。切り取られ方。見せ方。 社会主義を実感として味わった。薄暗く湿った団地。 「社会主義とは、宗教とアートと尊厳を社会から抜き取ったとき、人間の身体がどうやって生きていくのかと言う実験だったとしか思えない。」 忘れられない一節。
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イリナ・グリゴレ
亜紀書房
ISBN: 9784750517513
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