本の感想・レビュー
死神と天使の円舞曲

死神と天使の円舞曲の感想・レビュー

知念実希人

光文社

ISBN: 9784334914639

読者の感想・読書記録

ブックミーに投稿された公開の読書記録です。感想はそれぞれの読者の意見です。

ひろきさん

実希人さんの小説は複数の小事件とそれを結びつける大事件の二つで構成されることが多く、読んでいて楽しい。特に今作では前作までの出来事を回収する描写が多くワクワクさせてもらった。 本作のテーマは“傲慢と善良”であると言える。死神としての活動にもアイデンティティは伴う。それが「我が主様」の命に応えるという存在意義なのか、あるいは身分か、あるいは自らの経験の上に成り立つ別の存在意義なのか。 “傲慢と善良”というと作品として有名なものがあるし、他タイトルにおいても、これがテーマとして置かれるものは多いだろう。やはり、人の在り方、善悪といった題はいつの時代も我々を悩ませる。 人が真に“善良”になれる時はあるのだろうか。それこそ、親友や家族のためなら、その身も捧げられるのだろうか。 その身を捧げるという行為すら、残される者のことを思えば“傲慢”なのかもしれない。 読後、背表紙を見ると、ベンチの上に赤とピンクの縞模様の薔薇があることに気づく。「私はあなたを忘れない」

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