デュシャンの作品と人生をざっと把握できる本。分かりやすくて面白い。よりデュシャンがくっきりした。これをインタビュー本より先に読んだほうがいいかも。 作家として活躍せず、プロチェスプレイヤーになっていた時代もある。作らないアートとは何だ?からレディメイドを生み出した。一言では言い表せないほど様々なことをチャレンジし、後の芸術に影響を与えた人。奇抜な人、泉の人としか捉えられないのはもったいないことだったんだなあと気づいた。私たちがデュシャンを一面的にしか知らないということ=まだ従来のアート感にのっとっているということなのかもしれない。すごくデュシャンに見透かされている感じがする。批評から始まっているからか、作者が死んだあとも作品たちは全く古くならずむしろ最先端を突っ走っている。 現代アートは作品(人生の一部分を区切ったもの)というより作家の人生全体が主体となるものである、というアプローチが面白いと思った。たしかにそういう側面が現代の美術にはあると思う。時代がデュシャンに追いついたんだろう。 一生一貫した姿勢を貫けるのかっこよすぎる。思考遍歴を全て同じ展示室で展示してほしいという希望は、現代アートとは人間を展示するものなのか、一人の人生の自己表現なのかという疑問を連れてくる。 世界に4つしかない大ガラスの複製のうちの一つが東大博物館にあるそうなので、見に行きたい。 チョコレート粉砕機とかいう妙な機械に『癖』を感じていたデュシャン...面白いねえ
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平芳 幸浩
河出書房新社
ISBN: 9784309256092
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