本の感想・レビュー
くもをさがす

くもをさがすの感想・レビュー

西 加奈子

河出書房新社

ISBN: 9784309031019

読者の感想・読書記録

ブックミーに投稿された公開の読書記録です。感想はそれぞれの読者の意見です。

🐳さん

📚 ◽️ "'歩く速度で走りながら、私は自分の寂しさを見つめた。寂しさはやはり鋭く、見つめることは痛みを伴った。病気に罹らなくても、いずれこの寂しさと、私たちは対峙しなければならない。老いてゆくとはそういうことだ。昨日まで出来ていたことが出来なくなる。それはある日急に起こったり、いつの間にか始まっていたりする。私たちは終わりに向かって、着実に足を進めている。" ◽️ ″見つめた先にあったのは、大抵、私の内にある恐れだった。それは本当に頻繁に現れた。例えば何かに腹が立った時、その感情をずっと見つめ、解体し続けると、最後にあるのは恐れなのだった。″ ◽️ 「私は、ケチなのかもしれない。この美しい瞬間のことは、きっと書くべきだ、みんなに知ってもらうべきだ、そう思う心のどこかで、強く、「教えたくない」と思っていた。本当に、本当に美しい瞬間は、私だけのものにしたい。誰にも教えたくない。こんなにこの文章を読んで欲しいと願った「あなた」にもだ。 私は、私に起こった美しい瞬間を、私だけのものにして、死にたい。" 思春期の時からずっとだいすきな西加奈子さん。西さん自身の愉快さが文章に現れたいてどの作品も楽しませてもらっていました。 病気とコロナ禍でどんなに不安か想像できない…。 乳がんになっても前向きで、時に抗がん剤治療で落ち込むこともあるけれど、周りにとても愛し愛され、人の暖かさや西さんの美しい心が伝わりとても元気をもらいました。 時々綴られている詞に、カネコアヤノさんの「燦々」がありました。この本に出会う前と今では聴き方が変わりました。より、力強く感じるのもまた西さんの人生に関わったからで、嬉しい。

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李*ロリさん

どの文からも人の愛と西加奈子さんの温かい気持ちが溢れている物語で、心がじんわりと暖かくなった。この本を読んだのが冬で良かったと思う。 印象的だったところは、友人の愛というか、手厚いサポートが非常に充実していた点で、なんて素敵な人たちなんだろうと思った。そのような人たちに囲まれている西加奈子も素敵な人なんだろうなと思った。 1番涙が出そうになったところは、祖父母についての回想や親からの言葉のところで、いくつになってもガンになっても親は親という当たり前のことが素晴らしく感じられた。 あとは、カナダ人たちが関西弁なのがよかった。 人の温かさについては素晴らしかったけど、ガンや治療についての内容は恐ろしく、ガンになりたくないと思った。

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くつさん

出会ったことのない西さんの話を、お気に入りのカフェで聞いている。そんな不思議な感覚だった。

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レバニラさん

私は癌患者ではないけど西さんと同じくコロナ禍で難病患者になった。私の場合は日本にいたので治療はとてもスムーズに進み、ただただ日本の医療体制に感謝したけれど(もちろん今も)、バンクーバーにいる西さんはあまりにも大変な状況だった。ドレーンの描写は痛々しくて、読んでいるだけでちょっとクラっとしてしまった。どうか、癌が再発しませんように。 「Meal Train」がとても素晴らしい文化で感動した。

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りんこさん

西加奈子さんのエッセイ。 ほんとにノンフィクションと思うほど、壮大で強烈な内容でした。 いつも西加奈子さんの本は、日常からかけ離れすぎないけど、不思議な世界を作り出してる感じがして、西さんのカナダでの生活もそんな感じだなって感じた。 カナダの自由奔放で平等を重んじるところ、医療体制とかにすごい日本との違いを感じた。 平等に医療を受けられるのはいいけど、長い時間待たされるのはやだなあ 西さんの周りには素敵な人が集まっていて感動した

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