私自身、中学校の頃には実家を離れて暮らしていたため、本作のタイトル通りの思いを抱いたことがありました。送られてくる小包は見た目こそ不格好でしたが、中には風邪薬や好きなお菓子、さらに「いつでも故郷を思い出せるように」とご当地の食べ物が袋からあふれるほど詰め込まれていました。知らない土地での生活に不安を抱えていた私にとって、それらは寂しさをかえって募らせる一方で、同時に心の支えにもなっていたことを覚えています。さらに、私が新しい環境で眠れていないのではないかと心配した両親が、幼少期から使っていた抱き枕を送ってくれたこともありました。その抱き枕を抱きしめながら、毎晩のように泣いていたことを今でも思い出します。話はそれてしまいましたが、本作には色んな人の親に対する思いが詰め込まれた内容になっていました。私と違う境遇のなかで、どれだけ親の事を思っているかが書かれた作品になっていて心が温かくなった作品です。
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原田ひ香
中央公論新社
ISBN: 9784122075498
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