本の感想・レビュー
石に泳ぐ魚(さかな)

石に泳ぐ魚(さかな)の感想・レビュー

柳美里

新潮社

ISBN: 9784104017010

読者の感想・読書記録

ブックミーに投稿された公開の読書記録です。感想はそれぞれの読者の意見です。

せいたさん

1行目からのストーリの始まり方は嫌いでは無いが、私には、この物語の中心として書かれている劇にあまり興味がないため、読んでいても続きが気になるのかと聞かれたら嘘になるが、読み進めていくと、日本以外にも注目をしているからこそ、どうしてそうなったのかと考えても、文化の違いのせいなのか、それとも個人の考え方の違いでそのような決断をしてしまったのか、最後に言ったセリフにどんな気持ちが込められていたのだろうかと、色々なことを考えさせられて読み終えた後に考えさせられる作品だと感じた。

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ともロギーさん

これはゼミで読んだ本だが、私はこのような本のジャンルはあまり好きではない。明るくない話が続いており、映像化したときにBGMを使わないほどの静けさを感じるときもあった。比喩であろう部分が多かったが、どういう意味かを読み取れなかったのは自分の反省点にしたいと思った。

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凌央さん

自分の好きな小説ではないものを久しぶりに読んだが、この小説のポイントである表現の自由を調べるうちに、これを完全には保障できない世の中であることが深く理解できた。この小説の全体の印象だが、登場人物の人間味がありすぎている、誇張して人間を表現していると感じた。

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鳥羽萬楽さん

訴訟を起こされ、問題のある箇所を修正した改訂版。初登場人物がさも当然かのように名前が出てきて少し読みづらく、これまで読んだことがなかったドロっとした官能的な表現に少しウッとなりました。猫を皮切りに終盤の全てを失ってからの秀香は切なくなりました。秀香があそこまで取り乱したのは、失ったものが存在していることで自分が許されていると無意識に思っていたのかなと思いました。

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あらきさん

9月に実施する法学×文学のゼミ研究交流で扱う作品。もう何回目かだけど、今回表現の自由ってなんだろうという観点から読んだので、またいろんな気づきがあった。 作家の発する声(文体)には力がある。現実に起こったことが書き手の情感や解釈、書かねばという活力と共に増幅されて読み手のもとにやってくる。 だからこそ作家は、扱う素材には慎重にならなくてはいけないのではないか。SNSで、影響力のあるインフルエンサーが自分の選んだ話題を自分の解釈で増幅させてしまって炎上するのと根は同じ? 確かに表現は自由だけど、素材選びには倫理的な問題が常に付きまとうと思う。裁判記録を読んで、えっここまで事実書いちゃってるんだ……とただびっくりして怖くなった。 自分が書かれたらやっぱ嫌だな。

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