石に泳ぐ魚(さかな)
柳美里
新潮社
2002年10月
概要
わたしたちは石の海に放たれた魚。魂の血を流しながら、泳ぎ続ける。幻の処女作。
ステータス
読んだ
あらきさんの感想・評価
9月に実施する法学×文学のゼミ研究交流で扱う作品。もう何回目かだけど、今回表現の自由ってなんだろうという観点から読んだので、またいろんな気づきがあった。 作家の発する声(文体)には力がある。現実に起こったことが書き手の情感や解釈、書かねばという活力と共に増幅されて読み手のもとにやってくる。 だからこそ作家は、扱う素材には慎重にならなくてはいけないのではないか。SNSで、影響力のあるインフルエンサーが自分の選んだ話題を自分の解釈で増幅させてしまって炎上するのと根は同じ? 確かに表現は自由だけど、素材選びには倫理的な問題が常に付きまとうと思う。裁判記録を読んで、えっここまで事実書いちゃってるんだ……とただびっくりして怖くなった。 自分が書かれたらやっぱ嫌だな。
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