内容のほとんどは、中年のおっさんおばはんのグダグダ痴情のもつれという身も蓋もないのに、文章というか、日本語の表現力が巧い。 小説に限らずエッセイでも向田邦子の文章力はすごい。 玉露のようにスッキリした味わいだが、カフェインの含有量が半端ないので、結構パンチが効きます。
元の読書記録を見る思い出トランプの感想・レビュー
向田 邦子
新潮社
ISBN: 9784101294025
読者の感想・読書記録
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短編小説が13編収められている。 どの作品も文章から風景、温度、湿度が感じられ、古い作品だが読みやすい。とても映像的な文章を書く作家だと思う。 作者は生前、ドラマ脚本家をしていたそうだ。いまだその才能を惜しむ声を聞く。 静かなドラマのように作品は綴られている。物語の色彩は、やや褪せて映る。 大した事の無い人が「自分の人生はこんな筈じゃなかった」と心の何処かで思っている。 例えばあなたのように。 うんざり。後ろめたい。後悔。 描かれた彼等と、読む私達の間にはほとんど差が無いだろう。
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