Kindle Unlimitedで一気読み。 バブル期真っ只中の東京で、時代に振り回されながらも働く女性青子の10年間に渡る仕事人生と、彼女が足繁く通う銀座の高級寿司店「すし静」で出される数々のお寿司の描写が最高。 青子が密かに想う寿司職人、一ノ瀬の職人気質もたまらない。
元の読書記録を見るその手をにぎりたいの感想・レビュー
柚木 麻子
小学館
ISBN: 9784094063998
読者の感想・読書記録
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バブル期のOLが主人公の話。 自分はバブル期を生きてきた人間ではないものの描かれる情勢描写にリアリティが感じられ、青子の移り変わりゆく環境や心の動きにのめり込み、心底感情移入している自分がいることにふと気づいた。 ノンフィクションではないのかと思えるほど、時に強く美しく、時に静かに醜くなる青子がリアルだ。 決して綺麗事だけではないのが、まさに人生だという感じがする。だから青子が実在する人物なのではないかと思えてしまう。 出てきた登場人物たち、多くをあまり語らない寿司職人の一ノ瀬さんでさえも、気が遠くなるほど人間くさい。ここに描かれている人物たちは生きているんだ、と信じさせてくれる。血が通っているのだ。 人生ってこんなままならないもので、ひたすら意味を求め続けて、がむしゃらに生きていくものだよなって気づかせてくれた。 そうして生きて、ある日ふと後ろを振り返ったときに自分を許せたらそれで良い。そう教えてくれる本だった。
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