「これはピンボールについての話である」という前置き通り、確かにピンボールについての話だった。だが、それに至るまでの煙草、ビール、配電盤を繰り返し登場させる、青春のほろ苦い日々は、ほとんどが蜃気楼のような存在しているかしていないのか、分からない薄らとしたものだった。 という感想を書いている間にも、村上春樹の小説の文体の影響を受けているから、村上春樹は恐ろしい。 ピンボールに熱狂してからの僕の心の動きはとても入り込めるし、好感が持てる。 双子の二人は人格的区別が全くないのが面白い。配電盤の葬儀を厳粛に行う姿は愛らしいが、どこか空虚であった。 村上春樹小説としては、まだまだ初期のもので、ここからさらに自由な文体を確立していくので、その過渡期のものだと思った。
元の読書記録を見る1973年のピンボールの感想・レビュー
村上 春樹
講談社
ISBN: 9784062749114
読者の感想・読書記録
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初期の傑作
元の読書記録を見る風の歌を聴けよりわかりやすい気がする。 別れと旅立ちの物語。 鼠とジェイの別れのシーンが好き。 ジェイ曰く、努力すれば何事からも学びを得られる。動作を詳細に描写する村上春樹の文章はこの理念から来てるのか。 ピンボールに熱中。
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