2年前に妻を轢き逃げされた中学校教師の鈴木は、犯人が違法薬物を売る悪徳会社「フロイライン」の社長・寺原の長男だと知ります。鈴木は、復讐のため「フロイライン」に入社し、機会を伺っていました。人寺原長男もやって来ますが鈴木と比与子の目の前で道路を横断しようとした彼は車に轢かれてしまいます。その光景は不自然であり、それは「押し屋」と呼ばれる、業界でも有名かつ正体不明な殺し屋の仕業でした。 押し屋の行方を追うようにフロイラインの社員に命令された鈴木は、押し屋を追っていきます。 一方、催眠のような特殊な力で相対した相手を自殺させることができる殺し屋の鯨(くじら)、ナイフ使いの殺し屋の青年・蝉(せみ)もそれぞれの事情から押し屋を追っていきます。 すごいスピード感のある小説です。 押し屋による事故、偶然の出会い、幻覚、多数の人間の錯綜する目論見など、物語は主人公、登場人物の制御不可能な感じで広がっていきます。善悪すらよくわかりません。作中に出てくるグラスホッパーはバッタを意味しています。主に 「大きな流れに押されて白にも黒にもなる小さな存在」 といった象徴でしょうか。 そんな中で主人公の鈴木だけが日常に戻ることができます。亡き妻との会話の中で、「生きているように生きる」という決意を固めます。しかし、そんな鈴木の思いも、最後の回送電車によって少し煙に巻かれたようになっていきます。 最後の最後まで、まるで彷徨っているような気分にさせる小説でした。
元の読書記録を見るグラスホッパーの感想・レビュー
伊坂 幸太郎
KADOKAWA
ISBN: 9784043849017
読者の感想・読書記録
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新幹線の中という設定だけでスリルある小説をかけるのは凄すぎ。色んな殺し屋が一つの列車に大集結、 海外でこの話をモチーフに映画化
元の読書記録を見る殺し屋シリーズ
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