大きなものから小さなものまで、さまざまな「罪」をテーマにした短編集。 短編なのがもったいないくらいどれも面白くて、もっとこの世界観に浸っていたいのに‥と思いながら最後の行を読むこと10回。中でも忘れ物を盗んで生計を立てている女性のお話(ブラック・ティー)と、ゲイバーで働く女性のお話(水商売)が好きだった。 どのお話も、ここからもっと展開がありそうな気配を残して終わるので、読者の想像力に委ねるタイプの小説が好きな人にはとても刺さりそう。 ハッピーエンド世界は優しい努力は報われる!みたいなお話が苦手なわたしにも合っていました。以前プラナリアを読んだときは、登場人物にまったく共感できなくて、ちょっと合わないかもしれないと思ったのですが、この本は共感できなくとも理解できる人間臭さみたいなものが描かれていて良かった。
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山本 文緒
KADOKAWA
ISBN: 9784041167731
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