魅惑のある美ほど、手に取れない距離に配置されている……… 読み終えてはじめに感じたのは、文章よりも、その構造だった。 最も手に触れやすい距離である、主人公の旅中の弁当が不味いのも、その伏線なのだろう。 そもそも、その魅惑の美女は、旅先の僧侶から又聞き故、触れることも見ることもできない。 そして最も魅惑ある婦人の美は、 近くにあるはずなのに、聞こえるだけの滝の音とともに……… こう考えると、作中の「美」「エロス」は 視覚、聴覚、触れる感覚すべて、「妄想で補う」が故に、その色気が増すものなのかも知れない。
元の読書記録を見る高野聖・眉かくしの霊の感想・レビュー
泉 鏡花
岩波書店
ISBN: 9784003600450
読者の感想・読書記録
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魅惑のある美ほど、手に取れない距離に配置されている……… 読み終えてはじめに感じたのは、文章よりも、その構造だった。 最も手に触れやすい距離である、主人公の旅中の弁当が不味いのも、その伏線なのだろう。 そもそも、その魅惑の美女は、旅先の僧侶から又聞き故、触れることも見ることもできない。 そして最も魅惑ある婦人の美は、 近くにあるはずなのに、聞こえるだけの滝の音とともに……… こう考えると、作中の「美」「エロス」は 視覚、聴覚、触れる感覚すべて、「妄想で補う」が故に、その色気が増すものなのかも知れない。
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