説明の必要があるだろうか? ホメロスの二大叙事詩で『イリアス』と双角をなす本作はトロイア戦争の後に故国イタケーに帰還するオデュッセウスの冒険譚である。 人喰い巨人に捕えられてしまった彼は機転を効かせて逃げおおせるも調子に乗って巨人を煽ってしまうがためにポセイドンに呪われてしまい、長い受難の旅が始まるのだった。 当の本人の胸中には妻ペネロペと郷愁の念しかないのだが行く先々でキルケ、カリュプソ、ナウシカ、アテネら女性に助けられる。そしてモテる。 一方の故国ではすでに未亡人とみなされていたペネロペに求婚者らが集まって毎日のように宴を開いていた。そんな状況を見るに見かねた息子のテレマコスは自ら父を探す旅に出ることになる。 女神キルケーの助言による最古のネクロマンシーの描写などは個人的に興味深い。 ホメロスの描写の正確さはシュリーマンのトロイア発掘から今作でもある程度保証されていると考えても良いだろうか。
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ホメロス/松平 千秋
岩波書店
ISBN: 9784003210246
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