本の感想・レビュー
文学は何の役に立つのか?

文学は何の役に立つのか?の感想・レビュー

平野 啓一郎

岩波書店

ISBN: 9784000617079

読者の感想・読書記録

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ひろきさん

物事を「役に立つか否か」で捉えてしまう 現代の寂しさと哀しさと。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 本書の結びにも触れられているように 芸術に関する営みや疑問は、元来、もっと優雅なものではなかったか。 情報に溢れ、時間に追われ、 不安に溢れる現代においては、いつからか文学も、それらを解消するための対象としての消費ばかりになってしまったのかもしれない。 本書は、文学の持つ「有用性」という点に重きを置く「読者の視点」と文学の持つ「価値」という点に重きを置く作家の両側面から文学を捉えようとする作者の試みによって書かれている。エッセイ集であるため、前後のつながりやハイコンテクストの読み取りに読解力を要するが、平野氏の、ひいては小説家の考え方や見方を側で感じることのできる本だった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 私の知識不足も相まって読了には時間を要した。短い文章は、具体説明や解釈を読者に委ねることが多く、それを掴み取ろうとするのは楽しかったが、いかんせん、量が膨大だった。

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