事実と真実は違う。 真実を理解できるのは、彼と彼女だけなのに。 人は知らないを怖がるから、情報に縋る。 知っているふりをして、わたしはこの世界とつながっていると自身を慰める。 真実を知る必要なんてないのかもしれない。そもそも真実に目を向ける余裕がないのだろう。知ったところで、マジョリティは変わらない。彼と彼女が知っていれば十分なのだ。外野は黙っていればいい。そういう意味では“多様性”という言葉に嫌気がさす。もうそっとしておいてくれ。認めてくれるなら結構。私たちは知っている。もう蒸し返さないでくれ。 “優しさ”という毒は、じくじくと心を侵していく。その“優しさ”は本当に優しさなのだろうか。自身の穴を埋めるための優しさではなかろうか。
元の読書記録を見る【サイン本】流浪の月の感想・レビュー
凪良 ゆう
東京創元社
ISBN: 2100011512023
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