男はクズと言ったら性差別になるのか
アリアン シャフヴィシ/井上 廣美
柏書房
2024年07月26日頃
概要
大学入試での特別枠は差別なのだろうか。性的弱者への偏見や差別はどうだろう。最近はやりのセクハラ、カスハラなどの〜ハラは何がいけないのだろうか。女性にはどう声をかければいいのか。女性に「ほら笑って」はいけないのか。外国人に対する「故郷へ帰れ」はどうだろうか。政治家の発言に聞く「あなたは美人」うんぬんはかまわないのか。 社会やその地域の文化にはびこる差別や偏見。人種差別だけではなく、男女差別、年代での差別、弱者への差別などなど、一部の人たちへの酷い扱いがはびこっている。 こうした問題は社会正義という観点から考えると、どのように対処すればいいのだろうか。声高に説教をする老人が話題になったり、ヘイトスピーチ、貧困家庭、児童ポルノの問題、男性の給与や昇進が有利な問題、出演俳優の違法行為による上映中止など、毎日のように耳にするこうした話題。これらはなぜなくならないのだろうか。それは正しい判断なのだろうか。 哲学が単なる崇高な学問ではなく、身近なツールとして利用できるようになってきた。それを用いてこうした問題はどのように考えればよいのかを、いくつかのキーワードを元に解説していく。 社会的に地位があり、安定した身分のある人々がなぜこうした問題を考えるのを嫌うのか。差別を受ける側の視点からはどのように考えればいいのかを伝授する。 はじめに 思考のプロセスを見せよう 第1章 白人に向かって人種差別的な言動をとれるか 第2章 「ポリティカル・コレクトネス」は行きすぎたか 第3章 「犬笛」は何が問題か 第4章 「男はクズ」と言ったら性差別になるのか 第5章 「オール・ライヴズ・マター」のほうが正しいのか 第6章 私たちは誰を信じるべきか 第7章 「マンスプレイナー」はどこから水を得るのか 第8章 誰が誰をキャンセルしているのか 第9章 「構造的不正義」は私たちの責任なのか 結び 一番近くにあるバリケード
ステータス
読んだ
けさんの感想・評価
強烈な邦題が気になり手に取ったけど、原題は『Arguing For a Better World』と、本当に同じ本かと疑うタイトル。なんでこんな扇動的な邦題にしたんだろう。 「発言や行為だけを切り取って評価するのではなく、『なぜその発言や行為がなされたのか』という背景や歴史をちゃんと見ようね」ということが一貫されていて、タイトルの『男はクズ』発言も、発言自体の良し悪しよりも「なぜ彼女がそこまでの発言をしないといけない状況になったのか」をみて判断しようねと。当然で簡単なことのように思えるけど、SNS等のテキストコミュニケーションが伝達手段の大半を占めている昨今、言葉尻を捉えて感情的になってしまう事が増えてるのかな。自分も気をつけないと。 黒人差別などは正直自分事に捉えられなくてわからないところもあったけど、『マンスプレイニング』の章は全男性が読むべき。読んでて罪の意識で凹みました…。 *マンスプレイニング…男性がやたら女性に物を説明する行為。
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