絵本のなかの動物はなぜ一列に歩いているのか
矢野 智司/佐々木 美砂
勁草書房
2023年02月16日
概要
絵本で動物たちは次々に出会い、列を作り、塔になり、袋に入り込む。名作を参照し、「空間構成のプロセス」という観点から考察する。 絵本という空間はどのように構成されていくのか。動物たちが塔になり、クライマックスでの崩壊を経て、元の状態へと戻る均衡回復の物語は、積み木の重なりが崩壊するのと同じ知覚体験をもたらす。「空間構成のプロセス」の観点から、絵本特有のパターンを読み解き、絵本が読者にいかなる体験を生みだすのか、人間学をもとに考察する。
ステータス
読んだ
けさんの感想・評価
こういう“種明かし系”の本は「そのジャンルをもう純粋に楽しめないんじゃないか」と敬遠してまうことが多かったんですが、今作はめちゃめちゃ好奇心くすぐられて思わず購入。 結果、読んで良かった!絵本を読みたくなる絵本解説本でした。 「均衡回復」という絵本の特徴が時間を円環させていて、そのおかげで子供は何度も絵本に触れたくなる。同じ絵本なのに「もっかい!」と何度も読み聞かせをお願いされるの不思議だったんだけど、そういうことだったのか。絵本ってすげー! 参照作品がべらぼうにあるせいで、知らない作品については正直説明がピンとこないこともあった。それについては机上で考えないで、実際に色んな絵本に触れて感じることが一番なんだろうな。 読了してすぐに子供の頃大好きだった『かいじゅうたちのいるところ』を買いました。あの頃とは違う楽しみ方ができそう。
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