ウィタ・セクスアリス
森 鷗外
岩波書店
2022年03月17日頃
概要
哲学を職業とする金井湛君は、ある時ふと思った。「おれの性欲の歴史を書いて見ようか知らん」--。初出誌が発禁処分を受けた鷗外の異色作。自伝的要素を背景に、六歳からの「性欲的生活」を淡々としたユーモアをもって語る。浅草の楊弓場や吉原の廓、当時の男子寮等の様子も興味深い。詳細な注・解題を新たに付す。 ウィタ・セクスアリス 解説(斎藤茂吉) 解題(松木 博)
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櫻井さんの感想・評価
森鴎外の自伝的小説。英語学校の宿で性欲にまみれた男子を、鴎外は軟派と硬派の二分で考えた。軟派はどの手を使っても女を口説いている女好き。硬派は、性欲を抑え…と思うかもしれないが、実は違くて硬派は森鴎外のような小児男子を性の対象とした連中であった。鴎外は異性への性欲の芽生えも同性への芽生えもない少年である。 性欲を題材にした小説ではあるが、別に官能的でもなく、鴎外への興味を満たす面白さや鴎外の文体、構造の面白さを味わうことが出来た。 鴎外は他を圧する天才児で東京大学医学部を歳を誤魔化して(12歳で)入学するほどの異端児であった。そのような才児の5歳〜20歳の時の自伝、実に知りたいであろう。
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