ババヤガの夜
王谷 晶
河出書房新社
2023年05月09日
概要
お嬢さん、十八かそこらで、なんでそんなに悲しく笑う?暴力を唯一の趣味とする新道依子は、関東有数規模の暴力団・内樹會にその喧嘩の腕を買われる。会長が溺愛する一人娘の運転手兼護衛を任されるが、彼女を苛酷な運命に縛りつける数々の秘密を知りー。血が逆流するような描写と大胆な仕掛けで魅せる不世出のシスター・バイオレンスアクション!
ステータス
読んだ
メモ
新道依子は腕っぷしが強く、暴力に快楽を感じる衝動を持つ若い女。ヤクザに絡まれたことをきっかけに、関東有数の暴力団「内樹會」のヤグザたちと大乱闘を演じ、捉えられて内樹會の屋敷に連れて来られる。そして、ヤクザの若頭柳の色眼鏡にかない、会長の一人娘・内樹尚子の護衛を強制的に任される。 尚子は外面は“お嬢様”だが家の中では抑圧され、父(会長)や周囲の男たちからの支配や性的な暴力の影響を抱えている。依子と尚子は初めは噛み合わないが、やがて少しづつ仲良くなっていく。 話の途中、老夫婦「松…
新道依子は腕っぷしが強く、暴力に快楽を感じる衝動を持つ若い女。ヤクザに絡まれたことをきっかけに、関東有数の暴力団「内樹會」のヤグザたちと大乱闘を演じ、捉えられて内樹會の屋敷に連れて来られる。そして、ヤクザの若頭柳の色眼鏡にかない、会長の一人娘・内樹尚子の護衛を強制的に任される。 尚子は外面は“お嬢様”だが家の中では抑圧され、父(会長)や周囲の男たちからの支配や性的な暴力の影響を抱えている。依子と尚子は初めは噛み合わないが、やがて少しづつ仲良くなっていく。 話の途中、老夫婦「松本芳子」と「斉藤正」の暮らしが描かれる。2人は何者かから逃げているが、交通事故の怪我人を助けたときに、その動画をテレビで晒されてしまう。 ある日、尚子を喫茶店に置いたまた、依子が車を取りに行く。その際、尚子は男に絡まれしまう。依子はその男を殴ってしまうがそれは婚約者の宇多川だった。 宇多川には、責任者の柳ともども拷問されそうになるが、組長の逃げた妻とその相手が見つかったという連絡が入り、2人はその追跡を命じられる。また、尚子の早期の結婚が決まる。 その夜、実の父親である内樹に尚子はレイプされそうになるが依子に助けられる。2人は逃避行を始める。 物語の最後では。依子と尚子が追手を退け(あるいは関係者を殺害し)、身分を偽って戸籍を買い、40年にわたり逃亡生活を続けた末に「松本芳子/斉藤正」として年をとっていたことが明かされる。事故の被害者を助けたことで、2人は宇多川に居場所がバレて襲撃を受ける。用意していた武装で宇多川一家を撃退するが、尚子は宇多川に腿を撃たれる。さらにその時、大雨による土砂崩れが発生する。依子は尚子をショッピングカートに乗せ、逃走を続ける。やっと鬼婆になれる、と呟く。尚子は眠りについてしまう。
薄雪さんの感想・評価
日本人作家初として、英国推理作家協会主催のダガー賞を受賞したとして話題になった作品です。著者は王谷晶さん。 新道依子は腕っぷしが強く、暴力に快楽を感じる衝動を持つ若い女。絡まれたことをきっかけに、新宿でヤグザたちと大乱闘を演じ、捉えられて関東有数の暴力団「内樹會」の組長の屋敷に連れて来られる。そして、ヤクザの若頭柳組長の色眼鏡にかない、会長の一人娘・内樹尚子の護衛を強制的に任される。 尚子は外面は“お嬢様”だが家の中では抑圧され、父や周囲の男たちからの支配や性的な暴力の影響を抱えていた。依子と尚子は初めは噛み合わないが、やがて少しづつ仲良くなっていく。 しかし、事件が起こり、2人は暴力の渦に巻き込まれていく… 文庫本としては薄いのもあり、一気に読んでしまいます。話として圧倒的な展開力があり、読んでしまいます。面白いです。ただあまりにも暴力的なシーンや残酷な登場人物が多く、ノワール好きな私でも少し疲れることも。 主人公の依子と尚子の2人の闘争と逃走には心を撃たれます。「ばーか、ここがもう地獄だよ!」 覚悟を決めて読め!
この本を読んだ人の感想
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