薄雪どこよりも遠い場所にいる君へ
どこよりも遠い場所にいる君へ

どこよりも遠い場所にいる君へ

阿部 暁子/syo5

集英社

2017年10月20日頃

概要

秘密を抱えた月ヶ瀬和希は、知り合いのいない環境を求め離島の高校に進学。初夏、采岐島の「神隠しの入り江」と呼ばれる場所で、和希は少女が倒れているのを見つける。感動のボーイ・ミーツ・ガール!

ステータス

読んだ

メモ

離島・采岐島高校に進学した和希。彼は知り合いがいない環境を選んでやって来たのには、人には言えない事情がありました。高校生活を寮で始め、クラスメイトの幹也、修治、顕光たちとの交流や島ならではの雰囲気に少しずつ慣れていきます。 初夏、島の“神隠しの入り江”と呼ばれる入り江のほとりで、和希は倒れている少女・七緒を発見します。黒髪の少女が波打ち際に倒れ、意識を取り戻すと「1974年」とつぶやきます。ちょうど立ち合わせた高津椿ともに彼女を、和希は助けます。七緒は身元もはっきりせず、自…

離島・采岐島高校に進学した和希。彼は知り合いがいない環境を選んでやって来たのには、人には言えない事情がありました。高校生活を寮で始め、クラスメイトの幹也、修治、顕光たちとの交流や島ならではの雰囲気に少しずつ慣れていきます。 初夏、島の“神隠しの入り江”と呼ばれる入り江のほとりで、和希は倒れている少女・七緒を発見します。黒髪の少女が波打ち際に倒れ、意識を取り戻すと「1974年」とつぶやきます。ちょうど立ち合わせた高津椿ともに彼女を、和希は助けます。七緒は身元もはっきりせず、自分がなぜそこにいたのか、どうして倒れていたのかを語りません。和希は彼女を気にかけ、少しづつ七緒との距離を縮めていきます。 高校の文化祭やクラス活動、寮の暮らしなど青春らしい日常の中で、いろいろなことがわかっていきます。和希と七緒は仲良くなります。また、島には昔から神隠しという行方不明者が多いこと、マレビトという未来からきたという来訪者がいたこと、などが高津によって語られます。 ある日学校に行くと、和希の父が殺人を犯した犯罪者であることが黒板に書かれていました。それゆえに、厄介ごとから逃れるために和希は島にきました。黒板に書いたのはタマキという同級生でした。和希をサイコ的に愛するが故でした。 崖の上で話していたタマキは影から落ちてしまいます。和希もタマキをかばって落ちます。そのあと、今度は七緒は1974年に帰ると行って崖から飛び降ります。 やがてタイムカプセル経由で、七緒から手紙が届きます。1974年において、七緒は義父から虐待を受けており、彼を殺そうとしていました。それに失敗した七緒は、神隠しの入り江の崖から飛び降り、和希のいる時代にきてしまったことになります。 1974年に戻った七緒は、努力を重ね教員になり、岐島高校に赴任し、そこで学校長になり、和希と出会う数年前に癌で死亡します。タイムカプセルの手紙は最後にこう綴られています。 「あなたは私の希望です。どうか世界一幸せになって」と。

薄雪さんの感想・評価

離島・采岐島高校に進学した和希。彼は知り合いがいない環境を選んでやって来たのには、自分にしか言えない事情がありました。高校生活を寮で始め、クラスメイトとの交流や島ならではの雰囲気に少しずつ慣れていきます。 初夏、島の“神隠しの入り江”と呼ばれる入り江のほとりで、和希は倒れている少女・七緒を発見します。黒髪の少女が波打ち際に倒れ、意識を取り戻すと「1974年」とつぶやきます。七緒は身元も記憶もはっきりせず、自分がなぜそこにいたのか、どうして倒れていたのかを語ることができません。和希は彼女を気にかけることになります。島での生活や寮生活、クラスメイトとのやりとりを通じて、七緒との距離を縮めていきます。 七緒の“1974年”という言葉、彼女の抱える秘密。和希自身も、島に来る前に抱えていた秘密があり、それが徐々に明らかになっていきます。そんな2人のボーイ・ミーツ・ストーリー。 すごい爽やかそうな話してなんですが、2人の抱える過去の秘密は現代的な黒い闇の部分なんですよね。タイムスリップものでありながら、華やいだラブストーリーではなくて、ちょっと暗い影を落とすところもあり。 残念なのは、七緒が良い子すぎて、少しどんな子なのか内面が全然見えないところでした。 キャラクターの輪郭がちょっと曖昧な感じがします。

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