霧の犬
辺見 庸
岩波書店
2021年02月18日頃
概要
霧を吸い、吐き出す街。無蓋列車で運ばれる戦車と、鯨骨のバリケード。割れる男、足を洗う女、消えた整体師、恐怖党員、老いた彫り師、隻眼の不審者ー符号と化した人びとの間を、三本肢の犬が霧を縫って歩く。九十五の断片を連ねる異様な表題作のほか、交合する男女がある殺人の記憶を語りあう「カラスアゲハ」、刑吏の視点から“できごと”を眺める「アプザイレン」など、終末の風景、滅びの日々を描く中短編四作。
ステータス
読んだ
あまくろさんの感想・評価
辺見庸の小説は『青い花』についで2冊目 相変わらず全編にわたって意味が溶けて崩れていくような文体 & 容赦無く真っ黒な世界観で、小説というより、ダークなレトリックに満ちた長い散文詩って感じ 意味よりも意識の流れに乗って書かれたような小説は他にもあるけど、これほどキレッキレなのは唯一無二じゃないか? 「カラスアゲハ」が一番好き、「アプザイレン」はインパクトが強すぎる…… 表題作「霧の犬」も良かったけど、『青い花』のほうが文章が好みで、読後の満足感も上だったかな
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