星を編む
凪良 ゆう
講談社
2023年11月08日
概要
『汝、星のごとく』で語りきれなかった愛の物語。「春に翔ぶ」-瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原が秘めた過去。彼が病院で話しかけられた教え子の菜々が抱えていた問題とは?「星を編む」-才能という名の星を輝かせるために、魂を燃やす編集者たちの物語。漫画原作者・作家となった櫂を担当した編集者二人が繋いだもの。「波を渡る」-花火のように煌めく時間を経て、愛の果てにも暁海の人生は続いていく。『汝、星のごとく』の先に描かれる、繋がる未来と新たな愛の形。
ステータス
読んだ
🐳さんの感想・評価
📚 ◽️ 「自分ができないことをパートナーに強要するのは暴力だよ」 ◽️物語は不思議だ。内容は同じなのに、自分の気分や状況によって胸に残る場面や台詞が変わる。以前に読んだときはあまり好きではなかった人物をなぜか好きになったり、苦手なままだけれど気持ちを理解できたりする。物語は『今の自分』を映す鏡のようであり、言葉という細い細い糸を手繰って、今も櫂と手をつないでいるように感じさせてくれる。 ◽️誰かがぼくたちを歪と指差そうと、今この瞬間、ぼくたちは間違いなく幸せだ。ささやかで、けれど世界を十分に満たしているこの食卓で。 ◽️生活って、積み重ねるほど色褪せていくものだよね。どんなに好き合って結婚してもだんだん新鮮みは薄れていく。 でもさ、ときめきとか、そういうのじゃないもので補い合って、支え合って、一生やっていこうと決めるのが結婚だよね。夢のない言い方したら、確実になにかを諦めることでもあるじゃない。それでもいいから、それ以上のものを得られるってじて、ふたりで力を合わせて生きていこうって約束することだよね。 ◽️ 「忘れることはないけど、時間が経てば傷は塞がる。たまに古傷が痛んだりするけど基本的にご飯もお酒もおいしいし、天気がいいと気持ちいいと感じるようになる。すやすや寝てた五歳児が、結婚して子供産んで離婚して酒を飲むようにもなる。」 ◽️ 櫂もずっと男性の呪いをかけられてきた人だった。母親には頼れず、逆に守らなければという想いが櫂を年齢より大人びさせ、逆に大人になってから綻びがでた。私は櫂を身軽にしてあげたかったり。もう荷物など持たなくていいのだと言ってあげたかった。 ◽️やわらかく、不定形な波間でら私を自由に泳がせる。わたし安心してどこまでもゆける。 ◽️ぼくと彼女はどうして手をつなぐのだろう。ぼくと彼女の間にある温かく、けれど脆いなにかが、ぼくたちの手をつながせる。それを愛と名付けていいだろうか。 ◽️溜めておきたい喜びも悲しみも押し流され、どれだけ抗おうと朝陽と共に次のページがめくられ、また似たような一日がはじまる。それが現実を生きるということだ。物語のように美しいエンドマークはない。積み上がった記憶は整理も回収もされず、ある日、散らかったまま終わる。 ◽️私にとって櫂は煌めく火花だった。 そして北原先生は海だった 汝、星のごとくの続編、星を編む読了📕 スラスラと読み終え、心がきゅうとなる瞬間が度々あった。 まず、序盤に北原先生の過去があった。 あんなに強くて優しい北原先生の抱えた過去はこんなにも深いものだったのかと。しかし気になっていたから嬉しかった。迷いなく、自分の大切なものがわかるからあんなどデカい決断ができるんだな、芯がある人はかっこいいなと実感。 櫂が時代を超えてどれほど愛されているかも丁寧に綴られているのも良かった。 そして、暁海と北原先生の結婚生活を読んでいて、結ちゃんを通じてお互いを掬い上げる良いパートナーだから色んな愛の形があることを教わった🎐
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