タダイマトビラ
村田 沙耶香
新潮社
2016年10月28日頃
概要
母性に倦んだ母親のもとで育った少女・恵奈は、「カゾクヨナニー」という密やかな行為で、抑えきれない「家族欲」を解消していた。高校に入り、家を逃れて恋人と同棲を始めたが、お互いを家族欲の対象に貶め合う生活は恵奈にはおぞましい。人が帰る所は本当に家族なのだろうか? 「おかえり」の懐かしい声のするドアを求め、人間の想像力の向こう側まで疾走する自分探しの物語。
ステータス
読んだ
Spicaさんの感想・評価
村田沙耶香は『殺人出産』以来だが、これはこれで強烈な作品だった。まさに「とんでもないもの」であり、珍しく人と語りたくない。語る言葉を持てる気がしないし、語ろうにも自分の内面の開示が必要になる。 共有ではなく再読のための備忘録として 共感できる部分(家族欲、諦念など)もできない部分(真の家族を欲する気持ち、個体識別の放棄など)もあったし、理解が及んでいない部分(カタストロフィなど)すらある。ただ、過ごし方として一つ羨ましいとは思う。
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