ハーモニー新版
伊藤計劃
早川書房
2014年08月
概要
21世紀後半、“大災禍”と呼ばれる世界的な混乱を経て、人類は大規模な福祉厚生社会を築きあげていた。医療分子の発達で病気がほぼ放逐され、見せかけの優しさや倫理が横溢する“ユートピア”。そんな社会に倦んだ3人の少女は餓死することを選択したーそれから13年。死ねなかった少女・霧慧トァンは、世界を襲う大混乱の陰に、ただひとり死んだはずの少女の影を見るー『虐殺器官』の著者が描く、ユートピアの臨界点。
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読んだ
イトミさんの感想・評価
意識が無いとはどういうことか? 意識が無くなるとはどういうことか? そういった意識が芽生えた。 健康で清潔で平等で不自由な世界で若者の自殺率が高くなるという矛盾、皮肉。誰もが統一的に幸福な世界では、思春期は大きな壁なのかもしれない。何かを「諦める」ことが大人への入り口なら、型にはめられない規格外は排除されるのがディストピアの基本姿勢なのに、それすら無い。まさに真綿で首を絞められる、優しさに行き詰まる世界感。
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