地球にちりばめられて
多和田 葉子
講談社
2021年09月15日
概要
「国」や「言語」の境界が危うくなった現代を照射する、新たな代表作! 留学中に故郷の島国が消滅してしまった女性Hirukoは、ヨーロッパ大陸で生き抜くため、独自の言語〈パンスカ〉をつくり出した。Hirukoはテレビ番組に出演したことがきっかけで、言語学を研究する青年クヌートと出会う。彼女はクヌートと共に、この世界のどこかにいるはずの、自分と同じ母語を話す者を捜す旅に出るーー。 誰もが移民になりえる時代に、言語を手がかりに人と出会い、言葉のきらめきを発見していく彼女たちの越境譚。 「国はもういい。個人が大事。そこをいともたやすく、悲壮感など皆無のままに書かれたのがこの小説である」 ーー池澤夏樹氏(文庫解説より)
ステータス
読んだ
しろくまさんの感想・評価
日本がなくなってしまった世界で、外国で暮らす日本人の女性の話。自分で作り上げた言語(伝え方)でコミュニケーションを取っている。 主人公のその独特な話し方がとても面白い。多くの言葉の種類を知らなくてもこんなに豊かな表現で話すことができるのか、と感動。 主人公の話し方や故郷に興味を持った言語学者と出会い、共に日本語を母語としていた人を探す旅に出る。 その過程でさまざまな人と出会い旅の仲間が1人また1人と増えていく。みなそれぞれの故郷があり、それぞれの価値観があり、それぞれに言語がある。 日々使っている「言葉」に対して向き合うきっかけができた。楽しかった。
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