さくらのまち
三秋 縋
実業之日本社
2024年09月26日頃
概要
二度と戻らないつもりでいた桜の町に彼を引き戻したのは、一本の電話だった。 「高砂澄香が自殺しました」 澄香ーーそれは彼の青春を彩る少女の名で、彼の心を欺いた少女の名で、彼の故郷を桜の町に変えてしまった少女の名だ。 澄香の死を確かめるべく桜の町に舞い戻った彼は、かつての澄香と瓜二つの分身と出会う。 あの頃と同じことが繰り返されようとしている、と彼は思う。 ただしあの頃と異なるのは、彼が欺く側で、彼女が欺かれる側だということだ。 人の「本当」が見えなくなった現代の、痛く、悲しい罪を描く、圧巻の青春ミステリー!
ステータス
読んだ
メモ
Audible 2025/1/15読了
うまいぱんさんの感想・評価
歪な人間関係と誰かの死を取り巻くストーリー展開が著者らしい作品だった。 それを期待してた訳では無いが、物語冒頭かつて好きだった同級生の自殺から始まる所から引き込まれ、かなり面白かった。 内容的にダウナーな気分で読み進めることになるが、歪な関係の中にも希望があるのでは?と期待してしまう所があったりするのがズルい。先の展開を楽しみにしながら読むことが出来た。 作中を通して自殺した同級生の心情を解くストーリーになっており、真実とそれが主人公にもたらす衝撃と主人公への共感の三味で、読み終わった後のスッキリ感はとても気持ちいい。 著者の他の作品もそうだったので、すごく上手いと思う。 まだ読んでない作品があるので読みたい。
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