nk2ジャンル特化型 ホラーの扉
ジャンル特化型 ホラーの扉

ジャンル特化型 ホラーの扉

株式会社闇/澤村 伊智/芦花 公園/平山 夢明/雨穴/五味 弘文

河出書房新社

2023年10月27日

概要

なぜ怖いのか。人気作家陣の最新ホラー×ホラーカンパニーによる魅力解説。ホラー好きも、ホラー初心者も楽しめる今までになかった最恐アンソロジー。

ステータス

読んだ

nk2さんの感想・評価

どの話も面白かった(雨穴氏は動画で見た&風呂敷広げるのは毎度うまいのだがオチが...)。 ●みてるよ 澤村伊智 Who型 最高。手足の長い、顔がわからない小学生男児の霊とう造形がまず怖い。覗き込まれると精神に以上をきたす、という設定も秀逸。 主人公が、人気のない廊下で遠巻きにあすかわ君を発見するシーンはゾッとした。怖さというものはやはりこういった詳細がわからない、わかりづらい点が重要なんだなと再認識。 ●終わった町 芦花公園 What型 徐々に日常が崩壊していく様子が良き。両親が狂ってしまうあたりから取り返しつかない感が助長される。神社の坊主の人が多少正気であった点も没入感をうむ。神?になった皐少年と邂逅するシーンはシンプルに良いホラー。 ●さよならブンブン 平山夢明 What型 個人的には短編として一番好きな話。まさか平山夢明でこんな後味の良い作品を読めるとは思わなかった... いじめ描写の苛烈さは著者の本領発揮か。闇氏の解説でもあったがブンブンの制裁による強いカタルシスに一役買っている。解説読むまでRの意味には気づけなかった(読み返して関心)。今際の際の、つよくなれ、に涙を誘われる。 ●告発者 雨穴 Why型 昼休みにランチパックを食べている描写にデジャブ、まさか動画化してセルフ投稿もしていたとは... 告発者の正体に迫っていくサスペンス要素は雨穴氏の十八番ですね。今回は無数に投稿された動画群、という違和感が読者の興味を強く惹きつけます。この辺の導入、風呂敷の広げ方は毎度思うが本当にうまい。だが、オチがなぁ...。友達自殺するほどかなぁと(彼の死はサスペンス要素にミスリードを加えるためにも必要なのはわかるのだけど...)。あとは母親が狂ってしまう過程の要素も伏線として撒いておければ良かったかな、と(オチが読めてしまうが弟の存在は匂わせないとミステリ的に不平等じゃないかな、と)。 ●とざし念仏 五味弘文 Where型 ホラーを楽しむのではなく恐怖という点で見る場合、私はこのWhere型に一番怖さを感じる。作中のドラム缶に閉じ込められる描写の息苦しさは尋常ではない。この話では教室内という設定なのでまだ一縷の望みがあるが、これが人気のない空間などであったときの絶望感は想像を絶するだろう。ほとけ念仏、の張り紙はホラー的伏線として楽しかったです。世にも奇妙な物語のロッカーの話を思い出しました。 ●一一分間 瀬名秀明 When型 ホラーというよりSFでしたね。普通に短編として面白かった。教室内での対話というシチュエーションホラーの側面もあり?オマージュ元の23分間の奇跡も読んでみたい所。 ●学校の怖い話 田中俊行 How型 やはり怪談はいいものですねぇ。お気に入りの話は「虫とり」。黒アゲハの神秘的な体液描写、それに触れることで霊感に目覚める、という設定が怖いというよりワクワクしちゃいますね。「いつもと違う」も解説を読むと展望台の仕掛けなど勉強になるなぁと感心。 ●民法第961条 梨 How型 読んでて何度もほくそ笑んでました。まず「14歳の世渡り術」を作中で効果的に登場させるセンスが素晴らしい。誰でも寄贈できる学級文庫に妙なものがあるという導入も最高ですね。読んだら怖くなる本、の全容が徐々に解明されていくサスペンス要素も秀逸、完成度の高い話でした(タイトルの仕掛けは解説見てからググりました。読む前にググっていたら作者の思う壺感は増しますがネタバレ的にはあとでググって良かったと思いました)。 私の好きなカテゴリ:Who型、Why型 私が恐れるカテゴリ:Where型

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